東京芝・Dコースの「推定3ハロン」傾向は?■

先週から始まった1回東京開催。この開催は開幕週から最終週までDコース使用となります。

<そもそもDコースとは?>
芝は植物なので、使用頻度や気候・転向の影響を受けて生育具合や傷みが生じます。競馬は競技の性質上、内ラチに近いところを馬が通ることが多いので蹄の跡が増え、生えていた芝が消耗します。過度に芝が荒れると人馬の安全に支障をきたすので、定期的に仮柵(内ラチ)の位置を移動しています。

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http://www.jra.go.jp/facilities/race/tokyo/course/index.html


最内のラチ沿いを使用するのがAコース、3m外に移動するのがBコース。以下、3m間隔でC・Dコースとして設定されています。Dコースは最内から9m外に内ラチが設置されているので、その分、コーナーの半径が大きくなり、コーナーを走る区間が最も長くなるという特徴があります。

ちなみに、Dコースが使用されるのは現在だと1回東京と3回東京の後半2週のみです。

今回も「TARGET frontier JV(ターゲット フロンティア ジェーブイ)」に、ハイブリッド競馬新聞の「データパック」を取り込んで、「推定3ハロン」上位馬の成績を分析します。

いつも通り、メインメニューの「レース検索」を開きます。
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まずはレース検索条件ですが、「場所」→「東京」、「コース」→「芝」にチェックを入れます。今回はコースごとの比較に重きを置きたいので、「クラス」を1勝以上に設定します。新馬・未勝利・未出走の3項目を除いた全クラスにチェックを入れましょう。

完了したら、画面下部の「次へ」。

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「確定着順」の範囲は「全」をクリックして、最下部の「次」へ。

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今回の検証内容には馬場整備が深く関わるのであまり古いデータは意味をなさなくなってしまいます。よって「検索範囲」は過去3年分(2016年1月1日~2019年1月1日)程度が妥当でしょうか。選択したら検索実行。

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これで2016年以降、3年分の東京芝で行われた1勝以上のクラスの全レースを抽出することができました。

「推定3ハロン」のデータを見る前に、まずは大まかにコースごとの脚質傾向を見てみましょう。

「項目集計」から「4角位置」をクリックすると、4角通過順ごとの成績を見ることができます。

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「4角1番手」を右クリックして、さらに「該当データの一覧」をクリックするとデータを展開できます。展開したら「項目集計」→「コース区分」を開きましょう。

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東京芝のレースで、4コーナーを先頭で通過した馬のコース区分別成績が出ました。
C・Dコースの成績が良く、Dコースでは勝率が20%台を超えました。直線の長い東京競馬場ではマクリが発生しにくいので、ざっくりと”Dコースでは逃げ馬の勝率がBコースの約2倍ある”ということが分かります。


ひとつ前の画面に戻って、「2~3番手」を展開して、同様に「コース区分」で見てみましょう。

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A・C・Dコースの差が僅かなものになりました。この2つのデータを踏まえて見るに、Cコースは逃げ・先行にアドバンテージがあると言えそうですが、Dコースは単純な”前有利”というよりは、” 逃げ有利”と考えた方がいいかもしれません。

今度は、中団以下について見てみましょう。ひとつ前の画面の下の方に「1/2頭外」があります。これは、”4角通過順が出走頭数の半分より後ろだった”ことを意味しています。このデータを展開して、再び「コース区分」で見てみましょう。

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A>B>C・Dといったところでしょうか。

続いては、上がり3ハロン順位別に見てみましょう。ひとつ前の画面に戻って「項目集計」→「脚質・上がり・PCI」をクリックします。

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各脚質の下に、ある「3F1位」を展開してこれまでと同様に「コース区分」で見ると…

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A・B>D>Cといったところでしょうか。勝率ではA・B・Dに大差はありませんが、連対率・複勝率で、Cコースがやや劣ります。

<ここまでのまとめ>
東京芝コースは…
●Bコースが最も差しが決まりやすい
 ●Cコースが最も前有利(次点はDコース)
 ●Dコースは4角1番手の成績が良いものの2~3番手は目立たない


では、ここからは「推定3ハロン」の傾向を見ていきます。
まずは「ファイル」から「外部指数の読み込み」→「推定前半3ハロン」を選択します。続いて「項目集計」→「外部指数順位」と進みます。

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表示された中から、まずは1位を展開してみましょう。そして、「項目集計」→「コース区分」。

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C>D>A>Bといったところでしょうか。

複勝率はAコースの方がDコースより高くなっていますが、回収率・平均人気・単平均を見ると、Aコースは軒並み低いので、Aコース時の好走は人気馬が実力で何とか3着に入ることで複勝率を稼いでいると考えられます。

Dコースの検証で改めて分かるのが、“Cコースにおける前有利傾向の強さ”というのは意図しないところでしたが、Cコース使用時まで記憶しておいていずれ生かしましょう。そして、Cコースがやけに目立ちますが、Dコースの「推定前半3ハロン」1位成績も十分に生かせるレベルです。

ちなみに、Dコースのデータを展開して、「コース」でコース別成績を見てみると…

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1400m・1600mでは不安定ですが、1800m以上の中距離での健闘が目立ちます。先週の成績を加算すると2400mの複勝率はもっと高くなったでしょうね。


では、続いて「推定後半3ハロン」の1位を見てみましょう。

「ファイル」→「外部指数の読み込み」→「推定後半3ハロン」の順に進み、「外部指数順位」を開きます。

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ここから1位を展開して、「コース区分」へ。

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B>C≧A・Dといったところでしょうか。

やはり、差しが決まりやすいBコースでは、特に難しい条件を設けなくとも「推定後半3ハロン」1位を中心に買うだけで儲かるようです。A・Dコースは、勝率こそCコースに劣らないものの、連対率・複勝率で劣ります。平均人気・単平均からもわかるように、人気薄の激走が少ないことが原因なのでしょう。

ハイブリッド指数や、その他の要因によって個別の事象には色々とありますが、大まかに言って、東京芝のDコース使用時は、「推定後半3ハロン」1位よりも「推定前半3ハロン」1位を重視した方が儲けを出しやすそうだということが分かりました。

個別のコースや、その馬自身の近走成績・脚質によっても色々と見えてくるものがあると思いますので、是非みなさんもお試し下さい。


<まとめ>

東京芝のコース区分別成績は…
 ●Bコース使用時の「推定後半3ハロン」1位は好走率&回収率ともに申し分なし
 ●Cコース使用時の「推定前半3ハロン」1位の好成績も目立つ
 ●Dコース使用時は「推定前半3ハロン」1位の方が好成績
 ●A・Dコース使用時の「推定後半3ハロン」1位は、人気薄だと好走の期待度が下がる

東京競馬場以外にも応用が可能です。中でも京都競馬場はDコースまで取れる幅員のある競馬場なので、面白いかもしれません。まだの方も、データパックを導入して検証をお試し下さい。

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