■京都の芝はいつもと違う馬場状態?■
年が明けて1回京都開催も2週(開催5日)を終えました。1回京都の芝と言えば、内有利や先行有利が定説ですが、今開催は例年よりも外を通る差し馬が多い傾向にあることは皆さんもお気付きでしょう。この点について、「推定3ハロン」データを使いながら検証してみたいと思います。
今回も「TARGET frontier JV(ターゲット フロンティア ジェーブイ)」に、ハイブリッド競馬新聞の「データパック」を取り込んで、「推定3ハロン」上位馬の成績を分析します。
いつも通り、メインメニューの「レース検索」を開きます。
まずは、レース検索条件ですが、「場所」→「京都」、「コース」→「芝」にチェックを入れます。完了したら、画面下部の「次へ」。
「確定着順」の範囲は「全」をクリックして、最下部の「次」へ。
今回は、「検索範囲」ではなく、「指定開催内」を選択します。
「検索実行」を押すと、開催を選択できます。開催競馬場の横にある数字が〇回開催を示しているので、今回は1回の「1」をダブルクリックして①とする。
左上の上下矢印で別の年も見ることができるので、2019年から、2014年まで、合計6年分を見てみることにしましょう。全て選択したら、下部の「選択完了」を押下します。
これで2014年~2019年(先週終了時点)までの1回京都・芝の全レースを抽出することができました。
まずは、傾向を確認しましょう。「項目集計」から「4角位置」を開きます。
4角位置の順に並びました。では、「4角1番手」を右クリックして、「該当データの一覧」で展開してみましょう。データが展開されたら、再び「項目集計」を開いて、「年・開催」を選択します。
(開催を押すと、年順にソートできます)
これが、過去6年の1回京都・芝における4角先頭馬の年毎の成績です。
最新の2019年はもう1週残しているので総数が少ないですが、今年は連対率が28.0%、複勝率が32%。何年か競馬を続けている方なら分かると思いますが、ここ数年の京都は開催前半ほど前残りが発生しやすい傾向だったので、前半の2週でこの数字は、やはり低い部類に見えます。
今度は、他の脚質も見てみましょう。ひとつ前の画面に戻り、4角位置の「1/2頭外」を展開してみましょう。ちなみに、「1/2頭外」というのは、そのレースにおける出走頭数の半分より後ろで通過した馬、という意味です。ざっくり言えば中団より後ろの差し・追込み馬ということですね。
展開したら、再び「年・開催」で並べます。
出ました。連対率9.0%・複勝率16.0%は、目に見えて例年より高い数字でトップ。勝率3.8%は微差のトップにも見えますが、開催前半の2週のデータと、1回開催全成績とを比べている上に、細かい条件を考慮せずともこれだけの差が出たのは、やはり差し有利と見るべきでしょう。
ハイブリッド競馬新聞でも、右上のカコミで前日(前週)の「4角先頭」・「上がり1位」の成績が見られるようになっていますし、レースを見ていれば体感的にも感じられたとは思いますが、やはりデータ比較の上でも例年よりも差しが届いていることが分かりました。
ここからは「推定3ハロン」の成績を見てみましょう。
ひとつ前の画面に戻って、「ファイル」→「外部指数の読み込み」→「推定後半3ハロン」を取り込みます。そして、「項目集計」→「外部指数順位」。
差しが届きにくいことも多いコースなので、全体的には上位がそこまでよくありません。ひとまず、1~5位のデータを展開して、先ほどと同様に「年・開催」で比較してみましょう。
今年前半の2週を終えた段階で、既に連対率・複勝率ではトップになっています。人気別でも比較してみましょう。「項目集計」から「人気」を選択します。
まずは上位人気を比較します。1~5人気を選択してデータを展開。そして、「項目集計」→「年・開催」を開いてみましょう。
これで、今年の1回京都開催+過去1年前~6年前までの1回京都開催・芝レースにおける、「推定後半3ハロン」1~5位かつ1~5番人気馬の年別成績が出ました。
勝率が最も高かったのは2014年でしたが、2019年は2週終了時点で2位、連対率・複勝率はトップとなりました。「推定後半3ハロン」上位かつ上位人気馬を軸馬に選択していれば、大きな間違いはなさそうですね。単複ともに回収率90%超えなら、連勝馬券の軸としては妙味のある部類です。
今度は下位人気も見てみましょう。
ひとつ前の画面に戻り、画面下部にある「単人気範囲指定」を押すと単勝人気順を指定することができます。下限を6として、6~18番人気を見ましょう。OKを押下すると、リストの一番下に「指6~18人」の行が出ますので、このデータを展開、そしてどうように「年・開催」で並べます。
出ました。ちょっと意外でしたが、勝率2.1%は4位、連対率・複勝率はともにワーストでした。どうやら、差しは届いているものの、人気薄の「推定後半3ハロン」上位がバンバン来ている、というわけではないようです。この点は気に留めておきましょう。
同様のやり方で、「推定前半3ハロン」についても見てみましょう。
まずは、1~5位の「年・開催」ごとの成績です。
2019年は、勝率11.5%は3位・連対率22.1%は2位・複勝率30.5%は4位という、どちらともいえない結果でした。ただ、注目すべきは回収率。例年と比べると低い部類になっています。
” 好走率は低くないのに回収率が高くない”というケースは、上位人気しか走っていない(人気薄の好走は多くない)、とも置き換えて考えることができます。 念のため、先ほどと同様に、上位人気・下位人気と分けて成績比較をしてみましょう。
まずは、1~5番人気がこちら。
勝率18.8%は3位、連対率37.7%は2位、複勝率は50%台に乗っています。今度は、下位人気(6~18番人気)を見てみましょう。
勝率3.2%は僅差ながらワースト、連対率4.8%・複勝率8.1%は目に見えて低いですね。つまり、例年と比べて人気薄の「推定前半3ハロン」上位馬が不振ということが分かります。他の年と回収率を比較すれば分かるように、1回京都開催の芝レースでは人気薄の「推定前半3ハロン」上位馬こそ妙味があったのに、今年はその点が大きく異なっていると言えるでしょう。
ここまで見ると、差しが届いていますが、上位人気の「推定前半3ハロン」上位馬は例年並に走っており、人気薄の「推定前半3ハロン」上位馬の好走が少ない、というのがこの開催の芝傾向と言えます。
単純に「先行不利」・「差し有利」だけを見ていると見誤ることもあるので、注意してください。ちなみに、今開催は「前後半5傑入り」は好成績なので、是非とも確認してみて下さい。
長くなったので、割愛しますがこの他にも、枠順を併せて見ることや、内回り・外回りで分けて比較することも有効です。是非お試し下さい。
<まとめ>
・今開催の京都芝は、例年以上に差しが届いている
・差しが有利な状況ではあるものの、「推定前半3ハロン」上位馬は上位人気なら平年並に好走している
・人気薄の「推定前半3ハロン」上位馬は、例年よりもだいぶ好走が少ない
・「前後半5傑入り」がいるレースは中心視して良さそう
競馬は全天候型のスポーツであり、日本ではシーズンオフがありません。よって、同じ競馬場でも芝の手入れや気候の変化、その他にもグラウンドコンディションが様々な影響を受けるので、一律ではありません。
ちょっと手間にはなりますが、このように開催区切りで見ることで新たな発見や、自分が体感したことの答え合わせ。或いはその逆(思い過ごしだったか…)もできます。ぜひ、データパックをお試し下さい。
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